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ソーシャルワーカーと社会福祉士の違いとは?必須スキル・仕事内容の面から解説します

 

社会福祉士について調べていると、ソーシャルワーカーという言葉を目にすることがあるでしょう。

 

社会福祉士とソーシャルワーカーには、厳密にいうと違いがあります。ソーシャルワーカーは特定の職業・資格の名称ではなく、相談員として働く人の総称です。一方、社会福祉士は特定の職業・資格の名称になります。「ソーシャルワーカーという枠組みの中に含まれる職業の1つが社会福祉士」と考えるとわかりやすいかもしれません。

 

この記事では、ソーシャルワーカーと社会福祉士の違いについて徹底解説します。また、社会福祉士を含むソーシャルワーカーの仕事内容や、必要なスキルについてもお伝えします。

 

1)ソーシャルワーカーと社会福祉士の違い

2)ソーシャルワーカーの資格と仕事内容

3)ソーシャルワーカーと社会福祉士に必要なスキル

4)ソーシャルワーカーと社会福祉士の現状と将来性

 

ソーシャルワーカーと社会福祉士の違い

ソーシャルワーカーとは、特定の職業や資格の名称ではなく、相談員として働く人の総称になります。一方、社会福祉士とは、相談員として働く人のうち「社会福祉士資格」を保有する人のことです。

 

【ソーシャルワーカーと社会福祉士の違い】
・ソーシャルワーカー:相談員として働く人の総称
・社会福祉士:相談員として働く人のうち「社会福祉士資格」の保有者

 

ソーシャルワーカーという枠組みの中にあるのが社会福祉士と考えると、わかりやすいはずです。引き続き、ソーシャルワーカーと社会福祉士それぞれについて詳しく解説しますので、そちらを参考に両者の違いについて理解を深めておきましょう。

 

ソーシャルワーカーとは
ソーシャルワーカーは特定の職業や資格の名称ではなく、相談員全体を指す言葉です。介護や福祉、医療、教育などの現場で、困りごとを抱える人の相談援助を行います。

 

職場によっては無資格でもソーシャルワーカーとして働くことができますが、一般的には「社会福祉士」や「精神保健福祉士」、「社会福祉主事」の資格保有者をソーシャルワーカーとみなします。そのため「ソーシャルワーカーとして働く社会福祉士資格の保有者」は多く、このことが、ソーシャルワーカーと社会福祉士の違いをわかりにくくする要因となっているのです。

 

社会福祉士とは
社会福祉士は「社会福祉士及び介護福祉法」にもとづく国家資格です。身体的・精神的・経済的なハンディキャップを抱える人の相談に応じ、適切な支援方法を提案します。社会福祉士資格は名称独占資格です。そのため「社会福祉士」と名乗って相談援助業務を行うためには、資格の取得が必須になります。

 

ソーシャルワーカーとの違いについては「ソーシャルワーカーという枠組みの中で社会福祉士資格を保有している人」と考えるとわかりやすいでしょう。

 

ソーシャルワーカーの資格と仕事内容

 

一般的に、ソーシャルワーカーとは「社会福祉士」や「精神保健福祉士」、「社会福祉主事」の資格保有者ことを指します。

 

【ソーシャルワーカーの主な保有資格】
・社会福祉士
・精神保健福祉士
・社会福祉主事

 

どの資格を保有しているかにより、仕事内容や支援対象者、主な勤務先などに違いが出てきます。引き続き、上記それぞれの仕事内容や勤務先について詳しく解説しますので、ご覧ください。

 

社会福祉士
社会福祉士の仕事は、年齢や障がい、病気、貧困などのさまざまな理由から日常生活を送ることが困難になった人の相談に乗り、適切な支援を行うことです。社会福祉士1人で支援を行うケースは珍しく、高齢者施設や障がい者支援施設、病院などと連携することが多くなります。

 

社会福祉士の支援対象者は、体に障がいを抱える人や病気の人、高齢者、いじめや虐待に悩む子供など多岐にわたります。対話の中からそれぞれの悩みごとや問題点を正確に把握しなければならないため、高いコミュニケーション能力が求められるというのも、社会福祉士の特徴です。

 

社会福祉士の主な勤務先は以下の通りです。さまざまな人を支援対象とすることから、勤務先も多岐にわたっています。

 

【社会福祉士の主な勤務先】
・高齢者介護施設
・障がい者支援施設
・地域包括支援センター
・医療機関
・児童福祉施設
・学校

 

なお、ソーシャルワーカーには「スクールソーシャルワーカー」や「医療ソーシャルワーカー」、「コミュニティソーシャルワーカー」といったいくつかの種類があります。例えば、社会福祉士が病院や保健所などの医療機関で働く場合は「医療ソーシャルワーカー」、学校で働く場合は「スクールソーシャルワーカー」と呼ばれることになります。

 

【ソーシャルワーカーの主な種類】
・スクールソーシャルワーカー(SSW:School Social Worker)
・コミュニティソーシャルワーカー(CSW:Community Social Worker)
・医療ソーシャルワーカー(MSW:Medical Social Worker)
・精神科ソーシャルワーカー(MHSW:Mental Health Social WorkerまたはPSW:Psychiatric Social Worker)

 

精神保健福祉士
精神保健福祉士の仕事は、心に病を抱える人がスムーズに生活を送れるように、相談援助を行うことです。生活支援や社会参画の手助け、環境調整など、仕事内容は社会福祉士とほぼ同じですが、心に病を抱える人のみを支援対象とする点が異なります。

 

精神保健福祉士の主な勤務先は以下の通りです。

 

【精神保健福祉士の主な勤務先】
・精神科病院
・総合病院の精神科
・精神科・心療内科クリニック
・保健所
・精神保健福祉センター

 

精神保健福祉士は、医療機関で「精神科ソーシャルワーカー」として働くケースが多くなります。特に、精神科病院は、令和3年10月時点で全国に1,053施設あることが厚生労働省の調査でわかっており、精神保健福祉士の主要勤務先としてあげられます。

 

社会福祉主事
社会福祉主事とは、都道府県や市区町村が運営する公的な福祉事務所において、社会福祉による支援を行う職員のことです。社会福祉主事の資格は任用資格となっており、取得しただけでは効力を発揮しません。資格取得後に、公務員試験に合格し、公的な福祉事務所に配属されて、はじめて社会福祉主事と名乗ることができます。

 

社会福祉主事は、現業員(ケースワーカー)と視察指導員(スーパーバイザー)に大きくわけられます。現業員は、福祉事務所に訪れた人の相談に乗り、生活を立て直せるように支援する職種です。相談者の悩みを軽減・解消できるよう、適切な施設や社会資源とのつなぎ役になります。また、生活保護申請書の受付も大切な仕事の1つです。視察指導員は、現業員を指導・監督する立場になります。生活保護申請書の内容確認や申請者との面談を行い、受給資格の有無を調査するのも視察指導員の仕事です。

 

社会福祉主事は、都道府県や市区町村が運営する公的な福祉事務所を主な勤務先とします。

 

【社会福祉主事の主な勤務先】
・行政の福祉事務所
・行政の相談所

 

ただし、市役所などでは配置換えが行われることが多く、社会福祉主事として長く働くのは難しいのが現状です。そのため、社会福祉主事資格を活用し「医療ソーシャルワーカー」や「生活相談員」という名称で、病院や民間の福祉施設などで活躍する人もたくさんいます。

 

ソーシャルワーカーと社会福祉士に必要なスキル

 

社会福祉士を含むソーシャルワーカーの仕事は、人と人との関わりを基本とします。そのため、ソーシャルワーカーには、相談者の置かれている状況を正確に把握するための情報収集能力やコミュニケーション能力、相談者の感情に引っ張られないための自己管理能力など、さまざまなスキルが必要になります。

 

【ソーシャルワーカーと社会福祉士に必要なスキル】
・コミュニケーション能力
・情報収集能力
・マルチタスク能力
・自己管理能力
・就労やお金関係の知識・資格
・法律関係の知識

 

引き続き、上記の各スキルについて、必要性や身につける方法などを解説します。ご自分に足りないと思うものがあった場合は、いまから身につける努力をはじめてみましょう。

 

コミュニケーション能力
多くの人との関わりの中で仕事を進めるソーシャルワーカーにとって、コミュニケーション能力は必須スキルといえます。例えば、社会福祉士の仕事でいえば、相談者が悩みを打ち明けやすいように、話を真摯に聞く姿勢や適切なタイミングでわかりやすく質問を投げかけることなどが必要になります。また、支援のために連携する施設の担当者に、相談者の抱える悩みや問題について正確に伝えることも必要です。

 

コミュニケーション能力の高さは生まれ持った資質であると思われがちですが、実は小さいときからの経験や環境によりつちかわれるものだという意見もあります。現時点でコミュニケーション能力に自信がないという人でも、今後の努力次第で高められる可能性が十分にあるわけです。

 

以下に、コミュニケーション能力を鍛える方法の一例をあげておきますので、普段の人付き合いの中で心がけてみてください。

 

【コミュニケーション能力を鍛える方法】
・人と関わる機会を増やす
・結論から話す
・具体的に話す
・例えを使って話す
・相手の話をよく聞く
・相手を否定するようなことをいわない

 

情報収集能力
情報を収集する能力も、ソーシャルワーカーに必要なスキルの1つです。相談者の悩みの背景には、家族の問題や経済的問題などが潜んでいることもあります。そうした情報を相談者の親族や地域コミュニティなどに聞き取りをして収集するのも、ソーシャルワーカーの仕事の1つです。

 

また、問題の解決に向けてどんな機関と連携するのが最適なのかを検討するために、相談者の居住地にある福祉施設や医療施設、地域ボランティア団体などの情報を収集することも必要になるでしょう。

 

具体的な情報収集の方法については、実際にソーシャルワーカーとして仕事を始めてから覚えれば大丈夫ですが、情報収集という作業がソーシャルワーカーの仕事にとって欠かせないものであることは覚えておいてください。

 

マルチタスク能力
ソーシャルワーカーは、1人で複数名の相談者を担当するのが一般的です。そのため、1日の中でも、ある相談者の置かれている状況を把握するために家族に聞き取りをし、その後で別の相談者の支援のために関係機関の担当者と支援方法について話し合いをするなど、複数の業務を並行して行うことが少なくありません。マルチタスクが苦にならない人の方が向いているといえるでしょう。

 

マルチタスクを効率化する方法はいろいろありますが、中でも「1×10×1システム」と呼ばれるものは、マルチタスクを焦らず、ミスなく行うのに有効といわれています。内容を以下に紹介しておきますので、参考にしてみてください。

 

【マルチタスクを効率化する「1×10×1システム」】
たくさんあるタスクを1分・10分・1時間で取り組めるものに分けてこなしていく方法です。

 

①タスクを1分・10分・1時間で取り組めるものに分ける
②1分で終わるタスクを行う(例:メール返信、書類の捺印)
③10分で終わるタスクを行う(例:電話連絡)
④1時間以上かかるタスクを行う

 

あらかじめタスクに優先順位を決め、実行する日時を予定として組むことで「◯日までにはおわらせられる」とわかるようになるため、焦りによるミスを減らす効果が期待できます。

 

自己管理能力
ソーシャルワーカーの主な仕事は、さまざまな人の悩みを聞くことです。人が抱く負の感情に触れる機会が多いため、どうしても気持ちが沈んでしまいがちになるというデメリットがあり、長く続けるには気持ちを切り替えたり、立て直したりする自己管理能力が必要になります。

 

気持ちを切り替えるのに有効な方法は人それぞれ違いますが、何も思いつかないという人は以下の方法を試してみてください。試していく中で、自分に向いている方法が見つかるかもしれません。

 

【気持ちを切り替えるおすすめの方法】
・簡単な運動をする(例:10分間ウォーキングをする、1分間屈伸運動をする)
・「3・2・15呼吸法(3秒かけて吸う→2秒キープ→15秒かけて吐き出す)」を行う
・音楽を聴く、歌を歌う(例:仕事の帰り道に好きな曲を聴く、カラオケに行く)
・「お笑い」をみる(例:コント番組をみる、コメディ映画をみる)
・湯船に浸かる

 

就労やお金関係の知識・資格
ソーシャルワーカーの支援対象者の中には、思うように仕事ができない、あるいはお金の管理がうまくできない人がいます。例えば、シングルマザーで小さな子供がいるため正規職員として働くのが難しい人や、障がいがあるためお金の管理がうまくできない人などです。

 

こうした人たちに、適切な就職先やお金の管理方法を提案するために、ソーシャルワーカーには就労やお金に関する知識も求められます。例えば「キャリアコンサルタント」や「ファイナンシャルプランナー」といった、就労やお金に関する資格を取得しておけば、より専門的な支援が可能になるでしょう。

 

日本医歯薬専門学校には、ソーシャルワーカーの1である「社会福祉士」と同時に、就労支援のスペシャリストである「キャリアコンサルタント」を目指せる学科があります。より踏み込んだ支援ができるソーシャルワーカーを目指していただけますので、以下のリンクから詳細をチェックしてみてください。

 

日本医歯薬専門学校「社会福祉士・キャリアコンサルタント養成学科」(※)

 

法律関係の知識
ソーシャルワーカーにはさまざまな種類がありますが、その中でも今後活躍が期待される新しい種類として「司法ソーシャルワーカー」というものがあります。

 

ソーシャルワーカーに相談を持ちかける人の中には、法律の知識がない人が少なくありません。また、詐欺被害にあったり、逆に何らかの事件の加害者になってしまったりして、刑事事件の捜査対象になる人もいます。こうした人たちを法律の知識をもって支援するのが、司法ソーシャルワーカーです。

 

司法ソーシャルワークという支援の仕組みは新しいもので、司法ソーシャルワーカーの役割や立場には不明瞭な部分も少なくありません。しかし、法律の壁にはばまれて十分な支援を受けられていない人は多く、社会福祉と法律の知識を持つ司法ソーシャルワーカーの需要は今後高まっていくと考えられています。法律関係の知識も、ソーシャルワーカーにとって身につけておきたいものの1つといえるでしょう。

 

ソーシャルワーカーと社会福祉士の現状・将来性

厚生労働省が運営する職業情報提供サイトの調査により、令和4年度における、社会福祉士を含むソーシャルワーカーの有効求人倍率が1.07倍であることがわかりました。1人の求職者に対して1件程度の求人があることから、ソーシャルワーカーとして就職できる可能性は十分あるといえるわけです。

 

【ソーシャルワーカーの有効求人倍率(令和4年度)】
・1.07倍

 

このように、現時点でもソーシャルワーカーは需要のある職業といえますが、将来的にこの需要はさらに高まっていくと考えられます。日本ではかねてから高齢化の進行が問題視されており、今後、身体・精神・経済的な問題を抱える高齢者が増加することは必至の状況です。また、いじめや児童虐待、DVなどに悩む人も今後すぐに減少するとはいい難く、相談援助を主業務とするソーシャルワーカーの将来は明るいといえるでしょう。

 

【65歳以上の人口割合(高齢化)の推移】
・平成22年:23%
・平成27年:26,6%
・令和2年:28,6%
・令和3年:28,9%

 

【いじめの認知件数の推移】
・平成29年:414,378件
・平成30年:543,933件
・令和元年:612,496件
・令和2年:517,163件
・令和3年:615,351件

 

【児童相談所での児童虐待相談対応件数の推移】
・平成29年度:133,778件
・平成30年度:159,838件
・令和元年度:193,780件
・令和2年度:205,044件

 

「日本医歯薬専門学校」でソーシャルワーカーを目指そう

ソーシャルワーカーとして活躍する人の多くが、社会福祉士や精神保健福祉士、社会福祉主事などの資格を保有しています。中でも社会福祉士は、支援対象者が幅広いことから就職に強く、人気の資格となっています。

 

社会福祉士資格を取得するためには、社会福祉士国家試験に合格することが必要ですが、実はこの国家試験は誰でも受験できるわけではありません。一般大学を卒業する、相談援助実務を経験するなどしたうえで、一般養成施設と呼ばれる学校に通うことなどが必要になります。

 

日本医歯薬専門学校の「社会福祉士・キャリアコンサルタント養成学科(※)」は、一般大学を卒業した方や、相談援助実務を経験した方向けの一般養成施設になります。以下のような特徴があり、社会人としていまの仕事をしながらソーシャルワーカーを目指したい方や、将来ソーシャルワーカーとして幅広い分野で活躍したい方に、特におすすめです。

 

 

【日本医歯薬専門学校「社会福祉士・キャリアコンサルタント養成学科(※)」の特徴】
・「社会福祉士」と「キャリアコンサルタント」を同時に目指せる
・平日夜間の1日2コマ授業で社会人でも通いやすい
・演習授業で医療ソーシャルワーカーの実務を学べる
・スマホアプリで効率的に国家試験対策ができる

 

学科や入学資格の詳細については、以下のリンクからご覧いただけますのでチェックしてみてください。

 

日本医歯薬専門学校「社会福祉士・キャリアコンサルタント養成学科」(※)

 

まとめ

ソーシャルワーカーとは、介護・福祉・医療などの分野で相談員として働く人の総称です。社会福祉士は、これらの分野で相談員として働くため、ソーシャルワーカーと呼ばれることもあります。

 

社会福祉士を含むソーシャルワーカーが、仕事をスムーズに進めるためには、コミュニケーション能力や情報収集能力、自己管理能力などさまざまなスキルが必要になります。これらのスキルは一朝一夕で身に付くものではないため、ソーシャルワーカーを目指す場合は、いまからスキルを身につける努力を始めましょう。

 

※社会福祉士・キャリアコンサルタント養成学科は2024年度の開始に向けて認可申請中です。

 

社会福祉士の専門学校はこちら>>

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