歯科衛生士に向いていない人って?適正がある人の特徴と身につけ方についても紹介
歯科衛生士は歯の健康を守る仕事として、今後ますます注目を集めるといわれています。歯科衛生士として働く人が増えると予想されますが、誰でも歯科衛生士になれるわけではありません。歯科衛生士になるには、国家資格が必要です。
そこで本記事では、歯科衛生士に向いていない人や歯科衛生士の特徴・適正について詳しく解説します。歯科衛生士の特徴の身につけ方についても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
・歯科予防処置
・歯科診療補助
・歯科保健指導
・歯科衛生士に向いている人
・歯科衛生士に向いていない人
・歯科衛生士としての適性を身につける方法
歯科衛生士になるには?
歯科衛生士にはどのようにしてなれるのか確認していきます。歯科衛生士になるには、国家試験を受験し、合格しなければいけません。資格を持っていない人は、歯科衛生士としては働けないことになります。国家資格と聞くと、難しいのではないかと思われるかもしれません。しかし、学校で学んだ科目をきちんと勉強すれば、9割の方が合格するので比較的易しい資格ともいえます。
歯科衛生士になるには、国が定めた教育機関に通い、必要とされるカリキュラムを受講しなければいけません。教育機関としては、専門学校、短期大学、大学と歯科衛生士になることが可能な学校に通う必要があります。学校によってカリキュラムの内容や卒業年数などが異なるため、ご自身で確認してどの学校に通うべきかを検討する必要があります。
歯科衛生士の業務内容
歯科衛生士として、自分に適正があるかどうかを判断するためには、どのような業務を行うか理解しなければいけません。中には、歯科衛生士として向いていない人も存在するので、業務内容を理解して、自分にあっているかどうかの確認が必要とされます。歯科衛生士としての、業務内容は主に下の3つに区分されます。
●歯科予防処置
1つめの業務内容としては、歯科予防処置です。歯科予防処置とは、患者さんがむし歯(虫歯)や歯周病にならないために、歯の表面に薬を塗ったり、歯石を除去したりする業務のことをいいます。患者さんの歯並びはさまざまで、むし歯(虫歯)になりやすい人や歯周病になりやすい人などそれぞれ異なります。日ごろの生活習慣によって、歯をどんどん痛めてしまっている人もいます。むし歯(虫歯)や歯周病になる前に、予防処置を行うのが歯科衛生士の役目でもあります。
●歯科診療補助
2つめの業務内容としては、歯科診療補助です。歯科診療補助とは、歯科医師の施術をサポートするのが主な仕事内容です。具体的には、歯科医師が施術している横でバキュームでの吸い取り、器具の受け渡し、カルテの記入などが挙げられます。
歯科診療補助としてホワイトニングをし、歯の矯正物であるワイヤー交換などは歯科衛生士の資格がなければ行えません。歯科医師が効率良く働くために、歯科衛生士の補助がとても重要な役割を果たします。
●歯科保健指導
3つめの業務内容としては、歯科保健指導です。歯科保健指導は、口腔ケアを患者さん自身が行えるようにすることが目的です。具体的には、正しい歯磨きの仕方を指導したり、生活習慣の指導を行ったりします。むし歯(虫歯)は小さな子どもからお年寄りまでどの世代でもなるので、むし歯(虫歯)になるリスクを減らすため、歯科保健指導が特に重要視されます。甘いものを食べ過ぎている、きちんと歯を磨けていないとむし歯(虫歯)になる可能性が高まります。患者さんに口腔ケアについて理解してもらうように指導していきます。
歯科衛生士の適正について
歯科衛生士として働くには、歯科衛生士の特性を理解することで、ストレスなく働くことが可能になります。自分が歯科衛生士になるための特性を持っているならば、将来的に長い間歯科衛生士として働いていけるでしょう。
歯科衛生士としての適正があるかどうかは、自分で確認する必要があります。どのような人が向いていないのかを把握し、自分自身と照らし合わせて判断していきましょう。歯科衛生士の向いている人、向いていない人についてご紹介します。
【歯科衛生士に向いている人】
歯科衛生士として、向いている人は次のような特徴があります。自分自身の考え方や性格に照らし合わせて確認してみてください。
●どんな人でも臨機応変に対応できる人
どんな患者さんが来ても、臨機応変に対応できる人は歯科衛生士に向いています。歯科衛生士として働くと、さまざまな患者さんと接することがあります。自分の苦手な人だからといって、いつもと違う対応をしてはいけません。歯科衛生士として、患者さん全員に平等に接することを心がけなければいけません。
その中でも、歯科衛生士として、歯の健康を守るという強い信念が必要になってきます。自分自身が歯に興味を持っていなければ、患者さんも口腔ケアについて興味を持ってくれないでしょう。歯の健康に興味のある人だけでなく、どんな患者さんでも、平等に口腔ケアの指導を行うことが重要です。患者さんの歯をよくすることを第一優先に考えた姿勢が大切といえるでしょう。
●会話をするのが得意な人
会話をすることが得意な人は向いています。歯科衛生士としての業務として、歯科保健指導を行う必要があります。歯科保健指導は、患者さんの日ごろの生活習慣を聞いたり、歯に関する意欲や知識を聞いたり、コミュニケーションを行う必要があります。コミュニケーションが上手な歯科衛生士は、的確な指導ができるだけでなく、患者さん自身に不安を与えないこともできます。
また、歯科医師や歯科助手ともコミュニケーションが円滑だと、効率的に業務を進めていけるでしょう。歯科医院では、歯科衛生士一人で仕事をするのではなく、チームとして働くことが多いです。従業員同士のコミュニケーションも必須なので、会話が得意な人は、歯科衛生士に向いているといえるでしょう。
●細かな作業が得意な人
細かな作業が得意な人も歯科衛生士に向いています。歯科衛生士は患者さんの歯に薬を塗ったり、バキュームで唾液を吸い取ったりする細かな作業があります。患者さんの口内で作業を行うので神経を使い、ストレスを感じる人もいるでしょう。細かな作業をすることが苦手な人は、毎日何時間も予防処置を行うと、神経が疲れてしまう可能性があります。日ごろから細かな作業を趣味としている人は、特に向いているといえるでしょう。
●忍耐力がある人
忍耐力のある人も向いているといえます。歯科衛生士は、歯科医師と共に治療をサポートしていくので、ある程度忍耐力が必要となってきます。繰り返す作業も多いため、変化が少なく、飽き性の人には向いていないでしょう。
しかし、患者さんの歯の健康を守る仕事なので、やりがいを感じられる職業でもあります。同じことでもコツコツ作業できる人は歯科衛生士に向いているといえるでしょう。
【歯科衛生士に向いていない人】
歯科衛生士として向いていない人にはいくつか特徴があります。自分自身の性格や特性と照らし合わせてみましょう。
●柔軟な思考を持っていない人
歯科衛生士は柔軟な思考が必要です。患者さんによって適切な処置が異なったり、治療の進め方が違ったりします。患者さん一人一人の歯の特徴が違ったりするので、毎回同じような作業しかできない人は向いていないといえます。
歯科医師とコミュニケーションを取り、的確な対応をする必要があり、歯の健康を守る強い信念の下、仕事に取り組む姿勢が必要となってきます。
●集中力が低い人
歯科衛生士は集中力が必要される職業です。毎日長い時間集中力を維持できない人は、向いていない可能性があります。患者さんの歯を治療する際に、歯科衛生士は薬を塗ったり矯正のワイヤーを外したり、細かい作業で集中力が必要とされます。集中力がないと、大きなミスをして、患者さんにけがをさせてしまう恐れがあります。
●仕事の反省ができない人
仕事の反省ができない人も歯科衛生士に向いていません。どの職業でも通じることですが、誰でも失敗はします。失敗から何がいけないか考えることができない人は、また同じ過ちをしてしまいます。歯科衛生士の作業は、患者さんの健康や命を守る仕事です。失敗した際には、すぐに反省して、同じミスをしないように考えられる人でなければいけません。
【歯科衛生士としての適性を身につける方法】
歯科衛生士として向いていない人でも、ある程度は練習することで、歯科衛生士としての適正を身につけていくことは可能です。歯科衛生士として向いていないと思った人でも、次のようなことを意識することで、立派な歯科衛生士として働くことができるでしょう。
●会話の練習を行う
歯科衛生士は、患者さんや従業員とのコミュニケーションが必要なので、会話力を高めなければいけません。日ごろから積極的に会話をしようとする姿勢を持つようにしましょう。
会話が苦手という人の多くは、明るく流ちょうに話さなければいけないと思い込んでいます。しかし、歯科衛生士としての会話力は、言葉のキャッチボールができることだけで十分です。営業職のように売り込むような会話力は必要ありません。
患者さんの生活習慣を聞き出す傾聴の姿勢、従業員同士の意思疎通を図る会話力が主に必要とされます。わからないことはすぐに聞く姿勢をもつことが大切といえます。日常生活から積極的に会話をする姿勢をもつことが重要といえるでしょう。
●目標を立てて仕事に取り組む
目標を立てて仕事に取り組む姿勢も大切です。集中力が続かない、仕事の反省ができない人は、歯科衛生士としての目標がないことが挙げられます。どんな歯科衛生士になりたいかイメージすることで、日々の仕事にやる気を見出せます。
小さな目標からコツコツと続けていくことで、仕事にやりがいを感じていけるでしょう。歯科衛生士としてのキャリアアップをめざそうと高い目標を持ったりすることで、歯科衛生士としての特性を身につけていくことも可能です。
ほかにも同じ医療系国家資格で、眼の検査・訓練のスペシャリスト「視能訓練士」という職業もあります。視能訓練士について>>
まとめ
歯科衛生士として、向いている人と向いていない人についてご紹介させていただきました。重要なのは、歯科衛生士の特性を理解し、何を身につけて訓練していくか考えることです。自分の性格を理解して、歯科衛生士になるために、自分自身が何をすべきか考えてみましょう。