【歯科衛生士の一日】気になる仕事内容から休日の過ごし方まで
看護師の仕事内容については、多くの方に認知されていますが、歯科衛生士の仕事内容についてあまり知らない方も多いのではないでしょうか。歯科衛生士は、患者さんの歯の健康を守るため、さまざまな業務を担当します。歯の健康を守る業務以外も受付や掃除などの雑務も任されることもあります。
そこで今回の記事では、歯科衛生士の1日の仕事の流れや詳細な仕事内容、休日の過ごし方などを解説していきます。歯科衛生士をめざそうと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
・歯科診療補助
・歯科予防処置
・歯科保健指導
・その他の仕事
歯科衛生士になるために
歯科衛生士になるには、国に認められた学校を卒業する必要があり、最終的には国家試験に合格する必要があります。歯科衛生士の試験の合格率は90%と比較的高いため、それほど難しい試験ではありません。ですが、学校には最低3年以上は通う必要があり、大学に通うとなると4年の通学が必要になります。
通学する過程で必要なカリキュラムを受講し、単位を取得して卒業をめざします。学校では、歯科衛生士になるための座学だけでなく、実戦を想定した実習も行い、歯科医院に行って研修を受けなければいけません。実習では多くのことが学べ、歯科衛生士になるために必要不可欠なカリキュラムです。
歯科衛生士は、なりたいと思ってもすぐになれるわけではありません。また、独学で歯科衛生士になれないため、将来をイメージしながら計画的に考えていく必要があります。
歯科衛生士の仕事内容
歯科衛生士の1日の仕事の流れを知るには、仕事内容について詳しく知る必要があります。歯科衛生士の仕事は、患者さんの歯の健康を守ることであり、具体的に3つの仕事に分けられます。歯科診療補助と歯科予防処置、歯科保健指導の3つに分かれ、それぞれ患者さんの歯の健康を守るため重要な役割を果たします。
●歯科診療補助
歯科診療補助とは、歯科医師が行う診療をサポートする仕事のことを指します。具体的には、バキュームで唾液を吸い取ったり、器具を渡したり、カルテを書いたりと効率よく作業が進むように補助します。
歯科医師との連携が重要で、常に周りの状況を気にしながら作業する必要があり、臨機応変に対応することが求められます。学校で学んだことだけでなく、仕事を通じて経験を積み、手際のよさなどを習得していくことが必要でしょう。
●歯科予防処置
歯科予防処置とは、患者さんがむし歯(虫歯)や歯周病にならないように予防を行う作業のことをいいます。具体的には、患者さんの歯にフッ化物の薬剤を塗ったり、歯石を除去したりする作業があります。歯の健康寿命を延ばすためにも、日頃の口腔ケアが大切です。患者さんがむし歯(虫歯)や歯周病にならないためにも、歯科衛生士の歯科予防措置の業務は大切な仕事のひとつとなっています。
●歯科保健指導
歯科保健指導とは、患者さんにむし歯(虫歯)や歯周病にならないために指導する業務のことをいいます。具体的には、適切な歯の磨き方を教えたり、食生活の指導を行ったりします。むし歯(虫歯)や歯周病になる原因を伝えることで、患者さん一人一人に口腔ケアについて意識してもらいます
歯科保健指導では、歯科医院だけでなく、福祉施設や学校などでも行う場合があります。多くの方に口腔ケアについての正しい知識を普及し、現代ではその需要は高まりつつあります。
●その他の仕事
歯科衛生士の仕事内容は、主に上記の3つになります。ですが、歯科医院によってほかの業務を任される場合があります。たとえば、電話の受付や掃除、洗濯、薬や器具の在庫の管理、会計など雑務全般の仕事もあります。
職場に配属されてすぐのときには、いろいろな業務を任されるでしょう。学校で学んだ知識だけでなく、社会経験を積むためにも、臨機応変に対応していく力を身につけていく必要があります。
歯科衛生士の1日の流れ
歯科衛生士の1日の仕事の流れを解説します。歯科保健指導や歯科診療補助、歯科予防処置などはどのタイミングで行われるか、一般的な歯科衛生士の例をもとに確認してみましょう。
▣ 9:00 出勤
基本的には、9:00出勤のところが多いですが、歯科医院によっては出勤時間が30分ぐらい前後することもあります。出勤したら、朝礼を行い、院内の清掃や診療のための準備を行います。器具の点検や準備を行い、予約の確認など30分程度で行います。
▣ 9:30 診療開始
診療を開始していきます。歯科医院では予約して来られる患者さんが多いため、予約が入っていれば、朝一番でも来院されます。早い時間でも診察対応できるようにスムーズに準備しておかなければいけません。
歯科衛生士の基本的な業務である、歯科保健指導、歯科診療補助、歯科予防処置の3つの業務を診察では主に行っていきます。
▣ 13:00 休憩
午前の診療が終われば休憩に入ります。歯科医院では、午前と午後の診療に分かれていることが多く、休憩は1時間~2時間ほどあります。昼食休憩なので、このタイミングでお昼ご飯を食べられます。昼休憩が長いため、ゆっくりと体を休めることができるでしょう。
▣ 15:00 診療開始
休憩が終われば、午後の診療が始まります。作業内容は午前と同じで、歯科衛生士としての業務を行います。来院される患者さんが午前と午後で違う場合があります。午前の場合は、高齢者の患者さんが多く、午後の場合は、小学生や中学生などの子どもも来院します。来院される患者さんの年齢層が変わるため、患者さんに応じた対応が必要です。
▣19:00 業務終了
多くの歯科医院では、19:00頃には診察終了となります。診察が終われば、後片付けや、院内の掃除を行い業務が終了します。比較的残業があることは珍しく、診療の時間が延びるとしても30分くらいでしょう。毎日同じリズムで帰宅でき、プライベートの時間を確保できるのが歯科衛生士の特徴です。
歯科衛生士の休日の過ごし方
歯科衛生士は週休二日制のところが多く、休日は土曜日、日曜日、木曜日のどこかが休みの場合が多いです。歯科医師の勉強会が土曜日、日曜日、木曜日に行われることが多く、これらの曜日を休館日にしています。ただし、歯科医院によって異なるため、自分が働きたい職場の休日を確認してください。
歯科衛生士は基本的に2日間の休みがあるため、休日はゆっくりと過ごせます。休日出勤はなく、深夜勤務もありません。看護師の場合は、大きな病院に勤めている場合、休日出勤、残業、深夜勤務があります。歯科衛生士は、仕事とプライベートの時間を分けられるので、旅行の計画も立てられます。
残業が少なかったり、休みが固定されたりしているので、子どもを出産した後の主婦も活躍しています。歯科衛生士は、正社員雇用だけでなくパートでの雇用もあるため、夕方までに勤務を終えられる場合もあります。子育てと仕事の両立ができるので、主婦の方にも人気の職業です。
まとめ
歯科衛生士の仕事内容と1日の流れについて解説いたしました。歯科衛生士の仕事内容は、歯科保健指導、歯科診療補助、歯科予防処置の3つの業務があり、歯科医院によっては、雑務全般も任されます。週休二日制のところが多く、残業が少ないので、プライベートも充実させられます。仕事内容や1日のスケジュールを確認してみて、歯科衛生士をめざしてみるのはいかがでしょうか。