歯科衛生士国家試験に合格するための勉強方法
歯科衛生士となるための国家試験は年1度しか行われず出題範囲も広いため、効率的に学習しておく必要があります。本記事では、歯科衛生士国家試験に合格するための勉強方法を紹介します。
目次
・受験資格
・歯科衛生士国家試験の概要について
・講義や実習内容を理解する
・過去問を解いて苦手科目と頻出科目を把握する
・過去問を繰り返し、苦手科目を克服する
・インターネットやアプリを活用する
・先輩たちの勉強方法を取り入れる
・歯科衛生士国家試験の勉強を開始するタイミング
・本番の試験と同じように過去問を解く
歯科衛生士国家試験に合格するためには?
歯科衛生士になるための国家試験について、受験資格や試験の概要を把握しておきましょう。
●受験資格
歯科衛生士の専門学校を卒業、または卒業見込みの方が受験対象です。
●歯科衛生士国家試験の概要について
- 試験時間:300分(午前150分・午後150分)
- 出題数:220問(午前午後それぞれ110問ずつ)
- 解答方式:4つの中から選択するマークシート方式
- 合格基準:正解率60%以上
- 合格率:毎年およそ7,000名の方が受験し、約95%の方が合格しています。
歯科衛生士国家試験は比較的合格率のよい試験にみえますが、年1回しか受験ができないためしっかりと勉強して合格を目指しましょう。
歯科衛生士国家試験の勉強方法
歯科衛生士国家試験は出題科目の範囲が広いため、効率的に勉強を進めていく必要があります。
●講義や実習内容を理解する
歯科衛生士国家試験に向けた勉強は、まず日頃の講義をしっかりと受けることが基本です。講義の内容を復習して、理解を深めることが試験勉強につながります。
さらに、実習内容に積極的に取り組むことも大切です。講義だけではよく理解できない内容も実習によって実際の症例を目の当たりにでき、記憶にも残りやすいためです。国家試験は学科試験のみですが、実習での学びが理解を深めてくれるでしょう。日頃から講義や実習内容を理解できるよう復習しておくことが、結果的にもっとも試験対策につながります。
●過去問を解いて苦手科目と頻出科目を把握する
国家試験の過去問を解くことも、試験対策につながります。過去問を解くことで自分が苦手な分野や覚えていない内容が明確になり、問題に出てくる科目の傾向もわかるようになります。試験の出題範囲は広いため、すべての科目を均等に勉強していては非効率的です。過去問を解いてみて、勉強するべき科目を洗い出しましょう。
●過去問を繰り返し、苦手科目を克服する
解けない問題があれば、自分のウィークポイントです。テキストやノートなど振り返って調べ、何故その解答になるのか理解を深めます。また、そのほかの選択項目はどうして不正解となるのかまでわかると、類似問題や応用問題にも強くなります。
一方、過去問を繰り返す注意点として解答を丸暗記してしまうことがあります。これでは内容の理解を深めることにはつながらないため、選択肢の正解と不正解の理由を明確に答えられるかをポイントに過去問を解くことが大切です。
●インターネットやアプリを活用する
歯科衛生士国家試験の過去問が出題されるアプリや、国家試験について解説しているYouTubeの動画などもあります。スマートフォンがあれば、ちょっとした隙間時間を有効活用できるため効率よく取り入れてみるとよいでしょう。ただし、インターネットの情報や動画などは情報源が古いものもあり、正確な情報か確認してから取り入れる必要があるため注意してください。
●先輩たちの勉強方法を取り入れる
具体的な試験勉強術をいくつか紹介します。
教科書に書き込む
書き留めたノートや補足のプリントの内容をまとめて教科書に書き込む方法です。試験勉強のときに教科書だけを確認すれば、理解できる状況を作れます。
自分でまとめる
勉強した内容を改めてノートにまとめることで、より理解が深まり覚えやすくなります。 重要な箇所や忘れやすい箇所をまとめておくとよいでしょう。
苦手な箇所を抜粋した問題集を作る
苦手な分野は、繰り返し解いて覚えていく必要があります。効率よく反復練習できるように、自分用の問題集を作る方法もおすすめです。
持ち歩けるようにする
勉強したい内容を持ち歩けるようすれば、通学中などの隙間時間にも見直せます。その日に覚えたい内容をスマートフォンで撮影するなど工夫してみましょう。
歯科衛生士国家試験に合格するためのポイント
歯科衛生士国家試験に合格するための2つのポイントを紹介します。
【歯科衛生士国家試験の勉強を開始するタイミング】
歯科衛生士国家試験の対策は、1年生から始まっているといっても過言ではありません。歯科衛生士は専門学校や短大などで3年間勉強する必要があり、3年かけて学んだ内容が試験に出題されるため、試験直前になってからの対策では非常に厳しい状況です。暗記する量も多いため、少しずつコツコツ暗記していくことが大切です。
【本番の試験と同じように過去問を解く】
歯科衛生士国家試験は、150分で110問(合計300分で220問)を解く必要があります。たとえば、30分見直しの時間を残しておくことを想定すると、120分で110問を解くのに1問あたり約65秒は必要です。本番で焦らずに済むように、問題を解くときは時間配分も意識することが大切です。
ほかにも同じ医療系国家資格で、眼の検査・訓練のスペシャリスト「視能訓練士」という職業もあります。視能訓練士の国家試験合格率は95.2%と比較的高い医療系資格となっています。
まとめ
歯科衛生士国家試験は日頃から授業に前向きに取り組んで復習し、過去問を繰り返し解くことが試験対策につながります。先輩たちの具体的な勉強方法も取り入れながら、自分に合う勉強法もみつけてください。