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対象物が二重に見えるときの原因と治し方について解説します

2024年04月07日

コラム視能訓練士

 

対象物が二重に見える原因はいくつかあり、対象物が二重に見える際は早急に専門医に診てもらう必要があります。物の二重の見え方は症状により異なるため、具体的にどのような見え方があるか知っておくのが重要です。そこで今回は、対象物が二重に見える原因と治し方について詳しく解説します。

 

目次

1)対象物が二重に見える場合は複視の疑い

 

2)対象物が二重に見える原因と病気

脳中枢神経の疾患

外眼筋の疾患

眼球の運動神経麻痺

 

3)対象物が二重に見える場合の主な症状

物体がかすんで見える

物体が複数に見える

眼瞼下垂

 

4)対象物が二重に見える場合の対処法や治療法

原因を解明し治療を行う

斜視の治療を行う

骨折が原因の複視の治療

 

5)対象物が二重に見える場合の注意点

複視と自分で判断しない

診察を先送りにしない

安静にする

 

6)物が二重に見える場合はすぐに専門医へ

 

7)まとめ

 

 

対象物が二重に見える場合は複視の疑い

対象物が二重に見える場合は、まずは複視かどうか疑いましょう。複視は物が二重に見える症状のひとつであり、脳や神経、器官などで何らかの異常を起こしている可能性があります。複視の症状がある場合は、眼科医師の診断を受けなければいけません。複視の状態を放置すると、さらにひどくなることがあるので注意が必要です。

 

対象物が二重に見える原因と病気

対象物が二重に見える原因はいくつかあり、すべて複視になっているわけではありません。放置して病気が悪化しないためにも、物が二重に見える原因を確認しましょう。

 

❏脳中枢神経の疾患

目の周りの神経に異常がある場合は、複視が起こることがあります。目の周りに異常があると、脳幹内部と顔の神経に乱れが生じるため、痺れや感覚麻痺を引き起こします。麻痺以外にも、意識障害や血管障害を引き起こすこともあるため早急の対応が必要です。

 

❏外眼筋の疾患

外眼筋はたくさんの筋肉群から成り立っており、これらに異常が起こると複視が起こる可能性があります。眼球に異常がない場合で、目の周りの筋肉に異常があると外眼筋の疾患と認定されます。

 

❏眼球の運動神経麻痺

眼球の周りの神経に麻痺が生じると、複視が起こる可能性があります。異常のある部分で症状の名称が分かれており、外転神経麻痺や動眼神経麻痺などが運動神経麻痺として挙げられます。物体の見え方は症状により異なるため、複視かどうかは自己判断をしてはいけません。

 

対象物が二重に見える場合の主な症状

 

 

対象物が二重に見える場合は複視の可能性が高いため、複視の症状について知っておく必要があります。ここでは、対象物が二重に見える症状について3つ紹介します。

 

●物体がかすんで見える

視野が悪く物体がかすんで見える場合は複視の疑いがありますが、一時的にかすむ場合と継続的にかすむ場合では対処が異なります。
一時的にかすむ場合は、時間とともに治ることがあります。しかし、継続的に物体がかすむ場合は放置すると大きな病気を引き起こすこともあるため、必ず病院に行きましょう。物体が継続的にかすむ場合は、目を強くこすったり放置したりしてはいけません。

 

●物体が複数に見える

物体が複数に見える場合は、複視の疑いがあります。物が一つしかない場合に物が二重に見えたり、斜めにダブって見えたりする場合は要注意です。片目だけが複視になっている場合もあれば、両目とも複視になっている場合などもあります。複視が原因でほかの病気を引き起こす可能性もあるため、専門医の治療を必要とします。

 

●眼瞼下垂

眼球を動かす神経に異常があると、目の周りの筋肉に麻痺が起こり眼瞼下垂を引き起こします。瞼が重く垂れ下がっても痛みを伴わないこともあるため、眼瞼下垂の疑いがあればすぐに専門医に診察してもらいましょう。

 

 

対象物が二重に見える場合の対処法や治療法

対象物が二重に見える場合は、適切な対処をする必要があります。複視の疑いがある場合は、具体的にどのように対処すべきか確認してください。

 

●原因を解明し治療を行う

複視の疑いがある場合は、原因を解明し適切な治療を行いましょう。原因を解明するにはご自身で判断するのではなく、専門医の診断を受ける必要があります。物が二重に見えるだけだからといって油断してはいけません。
また複視にはいくつか種類があり、症状によって治療法が異なります。複視の症状によっては、長期間治療を必要とする場合があるため、早めに眼科で診療することをおすすめします。

 

●斜視の治療を行う

専門医の診断を受けると、斜視と診断される場合があります。斜視は後天的なものではなく、先天的なものが多いのが特徴です。斜視の場合は年齢にもよりますが、メガネなどの補助具で対応する場合や手術を必要とする場合があります。斜視は複視と同様に、専門医に診察してもらわなければいけません。

 

●骨折が原因の複視の治療

骨折が原因で、複視が発症する場合があります。格闘技などの対人競技では、眼窩底骨折がよく起こりますが、骨折が原因で物が二重に見えて視野がぼやける場合があります。
眼窩底骨折の場合は骨折の治療をしながら、目の周りの筋肉も治療します。完全に骨折が治っても複視が完全に治らない場合があるため、慎重に治療を進めなければいけません。治療方法としてはCT検査やレントゲン検査などを行い、骨の状態を確認しながら目の周りの筋肉を鍛えます。

 

 

対象物が二重に見える場合の注意点

対象物が二重に見える場合は、ご自身で判断せずに適切に対応する必要があります。対象物が二重に見える場合は、下記の注意点について確認してください。

 

●複視と自分で判断しない

物が二重に見える場合は、ご自身で複視と判断してはいけません。物が二重に見える原因は複視以外の病気の可能性があるため、眼科医師の診断を受ける必要があります。また、複視だと思って放置しさらに悪化してしまうと、手術をしなければいけません。病院で診察するまでは複視と判断せず、すぐに病院に行きましょう。

 

●診察を先送りにしない

物が二重に見えたとしても、日常生活に支障がなければ病院に行かない方も多いです。しかし、物が二重に見える状態を放置すると、薬で治る症状でも簡単に治らなくなる場合があります。複視は痛みを感じないことも多く、素人が判断するのは非常に難しいです。

 

●安静にする

物が二重に見える場合は、目が疲れる作業は避けましょう。スマートフォンやテレビなどを長時間鑑賞すると目に疲れが溜まります。物が二重に見える場合は、液晶画面を見る行為は極力避けて安静にしてください。
目の中にゴミが入った場合や目が疲れている場合は、点眼を行うと少し楽になることがあります。しかし、点眼を行うことで一時的に楽になっても、複視の場合は完全には治りません。目の状態を注意深く観察して、適切な対応が求められます。

 

 

物が二重に見える場合はすぐに専門医へ

物が二重に見える場合は、すぐに専門医に診察してもらいましょう。複視は時間の経過で治る場合がありますが、放っておくと悪化して治療が難しくなる場合があります。
病院を探す場合は、腕のある医師がいる病院に行きましょう。病院により検査内容が異なるため、最新の機械が整っている大きな病院で診察することをおすすめします。大きな病院で診察すると検査器具や腕のある医師がいる可能性が高いため、近くに大きな病院がある場合は一度診察を受けてください。
複視かどうかの判断は、精密検査が必要です。複数の検査を受けて初めて複視の原因がわかるため、医療器具の整っている大きな病院に行くのが望ましいです。

 

 

まとめ

今回は、物が二重に見える場合の対処方法や治療方法について解説しました。物が二重に見える場合は複視の可能性がありますが、ご自身の判断ではわからないため専門医に診てもらう必要があります。二重に見える原因と対処方法は症状により異なるため、複視の疑いのある方は早急に病院を探しましょう。

 

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